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不倫の証拠になるか?DNA鑑定の基本情報や事前に知っておきたい注意点

DNA鑑定は髪の毛や唾液、血液など遺伝子の物質的本体を使って親子関係や現場に残された検体が誰のものなのかを高精度で鑑定します。妊娠中に父子鑑定を受けることや不倫の証拠確保でDNA鑑定をすることも可能ですが、注意点があるので事前に鑑定業者へ相談しておくことが大切です。

DNA鑑定

 

人間の身体にある遺伝子の物質的本体を「DNA」と呼びます。

 

毛髪や血液(血痕)をDNA鑑定すれば、それが誰のものなのかを判断することができ、DNA鑑定によって親子などの血縁関係を調べることも可能です。

 

 

DNA鑑定に必要なもの

DNAイメージ

 

DNAは血液や唾液・体液・皮膚・爪など幅広いものから検出されます。
鑑定機関によって変わりますが、もっとも手軽なのは指定綿棒によって採取した口腔細胞です。
他にも以下のもので検体を採取できるケースがあります。

 

毛髪、歯ブラシ、タバコ、ヒゲ剃り(シェーバー)、ペットボトル、生理用品、血が付着したもの、尿、体液、ガム、下着

 

鑑定に使う検体(サンプル)によって精度が変わってくるので注意しましょう。
一例として毛髪を使ったDNA鑑定は毛根が付いているかで鑑定精度が変わってきます。
鑑定機関によってはサンプルの種類と内容で鑑定料が変わってくるので注意しましょう。

 

 

DNA鑑定の精度

 

正しくDNAを検出して比較するサンプルが揃っている場合は、99%以上の精度で鑑定できます。
親子関係を調べるDNA鑑定の場合、親子ではない結果だった場合の精度は100%です。

 

サンプルから誰のものか判別する鑑定方法の中で、DNA鑑定の精度はトップクラスに高いです。

 

 

費用相場

電卓で計算する手元

 

DNA鑑定には私的鑑定法的鑑定があり、費用相場は2~10万円で、法的鑑定は私的鑑定より5万円前後高額です。
指定綿棒で口腔細胞を採取できるかで費用が大きく変わることもあるので、費用面のことを含めて複数の鑑定業者を比較するとよいでしょう。

 

また、母体血を使ったDNA鑑定なら出生前(妊娠中)にお腹の中にいる子供の父親を鑑定することができます。
出生前(妊娠中)の父子鑑定10~20万円前後の費用がかかります。

 

 

不倫の証拠になる?

 

DNA鑑定は親子関係の判別のほか、人がいた痕跡を調べることが可能です。
警察は事件現場から採取したサンプルをDNA鑑定して犯人を特定していますが、それを応用して不倫の証拠や相手の特定をしようとする需要があります。

 

不倫相手のサンプルを採取できればDNA鑑定自体はできますが、それが不倫の証拠として採用されるかは状況次第です。
たとえば家や車の中に女性の髪の毛が落ちていただけでは、本当に髪の毛が不倫現場に落ちていたものなのか疑われます。
女性の口紅が付着したワイシャツでDNA鑑定をして相手が特定できた場合は、言い逃れのできない証拠になる可能性があります。
DNA鑑定が不倫の証拠になることはありますが、ホテルへ出入りする姿を写真に撮るなど定番の証拠に比べて、裁判では認められないケースが多いです。

 

 

事前相談が大切

 

DNA鑑定は精度が非常に高いですが、民間業者による自費依頼は条件と依頼先によって様々なルールが設けられています。
鑑定に参加する人全員の同意を得ていないと鑑定依頼を受けてくれない業者もいるので、事前に確認しておきましょう。

 

まずは相手の許可なしで髪の毛や歯ブラシ、ペットボトルなどのサンプルを確保しようと考える人がいますが、事前に鑑定業者としっかり相談しておくことが大切です。